こんにちは。心理カウンセラーの中本早紀です。
今日は「ストレス」についてお話ししようと思います。

なぜストレスでカラダに異変が起きるのでしょうか。

ストレスという言葉はかなり広まっていて、この言葉を聞いたことがない人は現代の日本ではとても少ないように思います。
しかしストレスという言葉には「ストレス刺激」と「ストレス反応」という二つの言葉があることはご存知でしょうか。
ストレスという言葉はもともと物理学から来ました。

目の前に手のひらに乗るような柔らかなボールが乗っていると想像してみましょう。
ボールをギュッと手で潰す、その潰す力をストレス刺激、ボールが潰され形が歪むこと、あるいは復元しようとする力、それをストレス反応と言うんですね。そして通常、「ストレスが溜まってます」とか「ストレスで体調を崩してしまいました」という時、それは「ストレス反応」のことを指しています。

話を戻しましょう。なぜストレスからカラダに異変が起きるのか。
人間はストレス刺激を与えられるとカラダが闘争、あるいは逃走モードに入ります。
  交感神経の働きが活性化するからです。
原始時代を想像してみましょう。集団で食べ物を探しに草原を駆け巡る。そしてそこに実においしそうなマンモスを久しぶりに見つける。ここで仕留めなければ、もし手ぶらで帰ることになったら留守を守る仲間たち子どもたち年寄りたちは、弱いものから飢えてしまう。どうしてもマンモスと闘い仕留めなければいけない。
そんな時、人のカラダには一定の変化が現れます。
敏捷に動きマンモスに攻撃を加えたり、場合によっては退いたりしなければ、獲物に逃げられるか、または返り討ちにあってしまう。心臓の動きを早くして血流をカラダ中に巡らして、栄養や酸素を供給しなければいけません。
つまり脈拍が早くなり、血圧が上がります。
血糖値も上がります。すばやくカラダを動かすための筋肉だけでなく、瞬間瞬間の決断をするために脳にも栄養をたくさん送らなければいけません。
また血液は固まりやすくなります。けがをした際、流れ出る血をすばやく固める必要があるからです。
手汗も出ます。人がまだ道具を使わなかった大昔、森の中で木から木へと敏捷に飛び回るには、手のひらが乾いているより適当に湿っていた方が木から滑り落ちにくくなるからです。
そして闘う、または逃げるモードでは、食欲はあまりありません。戦うか逃げるか二つに一つという状況では、モノを食べるどころではありません。つまり消化液の分泌も減少します。
だんだんと判って来たでしょうか。オフィスにおいて威圧的な上司から「おい、あの書類どうしたんだ」と怒鳴られたとき、日常生活において心の底から苦手な人間が近づいてきたとき、いつも不機嫌なパートナーや家族がいるとき…そういったストレス刺激を受けると人は、闘うのか逃げるのか判断しカラダが自動的にストレス反応を起こすようにできているのです。
さて、先ほど挙げたストレス反応の内容についてもう一度振り返ってみましょう。
脈拍が上がる、血圧が上がる、血糖値が上がる、血液が固まりやすくなる、消化液の分泌が減少して消化が悪くなる…この状態って生活習慣病そのものではないでしょうか。
そうなんです。ストレスに長期間さらされてるとどうしてカラダに異変が起きるのか。
闘うか逃げるか判断し決断する緊張した生活を長期間続けることで、高血圧が常態化して循環器系等にダメージを受ける、糖尿病を発症する、また消化機能が低下していく、そういう生活の質の低下のみならず命の危険に晒されて行くリスクが高まっていくからだと考えられているからです。

「ストレス解消」もいろいろです。

さて長期間のストレスがカラダにとって負担がかかることを説明しました。
でも私たち現代を生きる人間にとってストレスと無縁な生活は考えにくいと思います。いや多分、原始時代に生きた私たちの先祖たちも、中身は今とは違ってもやっぱりストレスと無縁に生きた人は少なかったのではないでしょうか。
考えてみれば暑い、寒いもストレス刺激になりますし、私たちの周りに存在するウイルスや細菌だって立派なストレス刺激です。カラダの中にウイルスや細菌が侵入すれば私たちは免疫機能を使って身を守っていますし、気候の変動についても段々と慣れていく形で、上手にストレス刺激と付き合っていってもいます。つまり私たち人間にはある程度、ストレスから身を守る方法をもともと持っているわけです。
ところで対人関係や仕事上のストレスについてはどうでしょうか。皆さんはストレスとの付き合い方を持っていますか。
気の合う人と会っておしゃべりをする、おいしい食事、おいしいお酒を共にする。
とてもすてきだと思います。
スポーツを趣味とする。こちらもとても健康的ですね。ウイークデーはほとんどデスクでPCばかり見つめている生活をしていても、晴れた休日の空の下、汗をかきながら風を感じてサイクリングするとか、地元のチームに入って草野球に興じるとか、あるいはスポーツジムで黙々とマシーンや自らのカラダと向き合う、一人でも大勢でも楽しめるスポーツは、ストレス解消になるだけでなく、仕事とは全く無関係な人間関係を作ることが出来たりします。「仕事とは全く無関係な人間関係」は文化系的な趣味でも作ることはできますね。
大事なのは、そのストレス解消の方法をいくつか持つことなのではないかなと私は思うのです。
ストレス解消の方法がお酒や美食だけだとどうなるでしょう。
定期健診の結果、体重オーバーやメタボを指摘される、コレステロール値の改善を勧められる、本気でダイエットに取り組まざるを得なくなれば美酒美食のストレス解消法を失ってしまうかも知れません。
スポーツだけでもそうかも知れません。ケガをしないまでもヒザや腰を痛めるなどのトラブルが起きた時、それが長引いてしまった時、それだけがストレス解消の方法だと困ってしまいます。
いくつかのやり方を持つこと、それが健康的なストレス解消の第一歩なのかも知れないと私は思っています。

カウンセリングとはどういうものでしょう。

この記事読んでくださる方々は「カウンセリング」というものに、おそらく興味を持っている人が多いのではないかと思っています。
私は現在、自分が心理カウンセラーですが、その前に何回かクライエントの体験があります。今から思えば私自身が心に深い葛藤、滓のようなものを抱えていて、それを誰かに話して聞いてもらいたかったと強く感じた時期がありました。
しかしそれも、相手が誰でもいいというわけにはいきません。まずは話したことが第三者に漏れることは絶対、あっては困ります。
またお説教されるかもしれないという恐れがかなりありました。悩みや葛藤を長く抱えていた私は、後で振り返ればどうして自分だけがこんな思いをしなければいけないのかという釈然としない気持ちがある一方、自分を責める気持ち、自分を否定する気持ちもたくさん抱えていたのです。
そんな状態で、もし「あなたには頑張りが足らない」「今の人生の何が不満なのか」「もっと苦しい思いをしている人はいっぱいいる」「自分の幸せにどうして満足できないのか」、そんなことを言われるくらいなら、今の葛藤や辛さとともに生きていく方がまだ楽かも知れない。クライエント体験以前の私は、そんな気持ちを抱いていました。
でも今の私なら、その時の自分にアドバイスができます。
「何不自由なく見える日々にどうしても幸福を感じることができないこと、それ自体があなたの抱える大きな問題そのものを象徴している感覚なんだよ」と。
「頑張りが足らないからではない、頑張っても頑張っても満たされないあなたの気持ちは、あなたの心の深いところからのメッセージなのかも知れないね。そのメッセージが何なのか、あなたの心があなたにどんなことを伝えたいのか、それを一緒に探しに行こう」と。

実際は・・・

実際のカウンセリングはいわゆる人生相談とは全く違うものでした。
私はメールでのカウンセリングと直接面談の形のカウンセリングと両方体験することができたのですが、その時に感じている気持ちを自分で整理するだけで、自分の心が変化していくことに気が付きました。蓋をしていた感情、心だけではなくカラダからも送られてくる激しい感覚、ああ、自分はこんなにも一生懸命でこんなにも努力せざるを得なかったんだ、それは生き延びるため、命を繋いでいくために必要なことだったのだと、心の底から理解することが出来たのです。
私はカウンセリングってダイビングに似ているような気がします。とはいえ私にはダイビングの経験はないのですが、プールで練習した後、初めてインストラクターと海に潜る画像を見たことがあります。
どれくらい潜ると海にどんな変化があるのか初めて潜る人には判りません。でも手を取って一緒に潜るインストラクターは、そのことを熟知しています。
安全に少しずつ、でもスムーズに深い海へ一緒に潜っていくこと、そうするとそのうち海の上では想像もつかなかったような世界が目の前に広がっていきます。
気が付かなかっただけれどそこにあった、自分の心という海の中の深い世界をともに見つけていく作業。カウンセリングとはこういうことではないでしょうか。
一度、できたら何度か自分の心の海を見つめることができると、そこからの人生は少しずつ変わっていきます。何が起きているかと言えば「自分そのもの」の理解、それも深いレベルでの理解です。
ストレスにさらされても自分が何をどうしたら良いかが少しずつ判ってくるかも知れません。
人生にはストレスがもれなく付いてきます。しかし自分が自分のよき理解者であり味方になると付き合い方も変化していくと思います。
自分が自分の最大の理解者であり心強い味方に思えること。自分の変化や成長を見守れるようになること。
そのためにも一度、カウンセリングを体験されることをお勧めしたいと思っています。

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