完璧主義を辞めたい人へ

完璧主義の人というと真面目で努力家というイメージを持ちます。
仕事の完成度も高いので信頼される事も多いのではないでしょうか。
羨ましさの反面、自分の掲げた目標に向かって一切の妥協を許さないその姿に、周りまで少し緊張してしまいますよね。
また完璧主義者というのは何事も完璧にこなすので自己満足度が高いように見えます。
しかし実際は妥協を許せない自分自身に苦しんでいる場合も多く、度が過ぎると精神障害と診断される事もあります。
それではどうしてそこまで自分自身に厳しくしてしまうのでしょうか。

完璧とは一体どういうことなのか

そもそも完璧主義者が求める“完璧”とはどういう状態を指すのでしょうか。
完璧とは、辞書にもある通り、欠点や不足が無く立派なさまを意味します。
例えば顧客とのミーティングの準備をする場合、可能な限り最高のプレゼンができるよう、案を考えるのは当然の事です。
完璧主義者はそれに止まらず「ここを質問されるかもしれない」「文字のフォントはもう少し大きい方がいいだろうか」「プロジェクターは作動するだろうか」といった、起こりうる全ての事象を頭の中で予測し、その予測に沿って周到に準備をしなければ気が済まないといった具合です。
当日はシナリオ通りに事が進むよう全力を尽くし、少しの落ち度も許せません。
それは難しい試験に合格するとか、営業のノルマを達成するといった一過性の事ではなく、例えばお皿洗いの方法から料理の手順に至るまで、常に自分を監視し、自身のルールに則って生活しているのです。

完璧主義者の特徴

あなたは周囲との温度差に苛立ったり、自分しか頼れないといった過度な責任感を感じたことはありませんか。
心当たりがある場合、あなたも幾分かは完璧主義な性質を持ち合わせていると言えるでしょう。
次に挙げる完璧主義者の特徴パターンを見ていくことで、これまで抱えていた違和感の原因がわかるかもしれません。
 
①目標設定が高い
自分で掲げる目標が低ければ、当然満足を得る難度も下がるため何の問題ありません。
完璧主義者が苦しむ一番の理由はその目標設定が高すぎることです。
実現可能な範囲での最高点を目標とし、その上少しの欠点も許されません。
そして目標に到達するとまた次の目標を立てようとします。
こうして完璧主義者は永遠と自分の中の目標に向かって頑張り続けていることになります。
 
②他人からの評価が気になる
自己満足では終わらず、周囲から褒められることが最高のモチベーションとなります。
完璧を追及して出した結果には絶対の自信を持っているため、欠点を指摘されることで敗北感を感じます。
周囲からの評価が自己評価の全てとなるため、完璧にこなせなければそれまでの努力は無意味も同然です。
 
③責任感が強い
根が真面目なため、引き受けた仕事は何が何でもやり遂げようとします。
自分にしかできないといった自信と他人には任せられない不信感を持ち合わせているため、全ての工程が監視下にあり、思い通りに進まなければ気が済みません。
また人に頼る事に対する周囲の目を気にする傾向もあり、周囲からはプライドの高い孤高なイメージを持たれがちです。
 
④負けず嫌い
勝負事になると勝ちにこだわり、なかなか自分の負けを認めたがらないところがあります。
プライドが高く人よりも優位に立ちたがる傾向があり、そのために努力を惜しみません。
でも最も苦手なのは自分自身に負ける事です。
納得いく成果が出ない時には、自分の存在価値を否定するほど落ち込みます。
 
⑤思い込みが強い
常に心の中で「こうあるべき」という思いと戦っています。
しかしその絶対的な価値観は、視野を広げて相手の立場から物事を考えることが苦手なため、あまりに偏り、個人的な主観の何物でもありません。
目標に向かって好調な時は、自分の考えを信じて進むことが大きなモチベーションとなり、成功に繋がるかもしれません。
しかし多くの場合、自分の解釈で自体を大きく捉えすぎたり、それに伴う焦りや落ち込みで精神的に疲れてしまいます。
 
⑥失敗を恐れている
一見目標に向かって戦い続ける完璧主義者ですが、実際の心の中は「上手くいかないかもしれない」「間違えると恥ずかしい」といったネガティブな思考に支配されています。
失敗をして恥をかくこと、バカにされる事を何よりも恐れているのです。
自己肯定感が低い事も手伝い、念には念をの精神で自分を追い込んでしまいます。
失敗した際には激しく落ち込み、「こうするべきだった」「こうしなければよかった」といった後悔の念が心を支配し、他の事が手に付かない程引きずる事もあります。
 
⑦相手にも完璧を求める
基本的に長所よりも欠点に目が行きやすく、それは自分自身だけでなく相手にも同じです。
自分の勝手な合格点で相手を採点するため、相手は理不尽に感じる事もあるでしょう。
またあくまでも完璧主義者本人のルールに基づいての完璧さを周りに強要するため、仕事では逆に効率が悪くなったり、人間関係がぎくしゃくする事も多いのではないでしょうか。
悪気は無くても完璧にしたい一心で、足を引っ張る人がいると許せないくなる場合もあります。
 
⑧負け戦には乗らない
最初から出来ないと分かっていることには手を出さない傾向にあります。
例えば課題があっても最後まで終わらせる時間がないのであれば、いっそ手を付けずに済む言い訳を考えだします。
中途半端にするくらいならいっそのことしない方がマシだと感じるためです。
両極端な結論でしか物事を考えないことから、白黒思考、ゼロイチ思考とも言われています。
リスクを懸念するあまり、失敗を恐れてなかなか行動に移せない事もあります。

完璧主義になる原因は?

完璧主義者の多くに見られる生真面目さ、誠実さ、几帳面さといった性質は本来持ち合わせて生まれてきたものと言えます。
一方で、育った環境や幼少時の記憶によって、その生まれ持った性質に拍車がかかる場合があります。
例えば、両親から結果や成績重視で育った場合、努力や過程は成果が出なければ意味が無いと解釈します。
または兄弟姉妹や友人と比較されて育った場合、物事に優劣を付けたがったり、勝ち負け主義となります。
また状況によっては劣等感を抱いていたり、自己肯定力が低い事から、自分自身を必要以上に追い込む習慣がついてしまいます。
どちらにしても、評価されることに慣れて育ったことで親や周囲の顔色を伺い、賢くスマートに振舞おうとします。
こういった思考の癖は一度ついてしまうとなかなか修正できず、社会人になって一層苦労してしまいます。

完璧主義を辞めるには?


 
・自分が完璧主義だと認める
・違う価値観を想像してみる
・過去の失敗を思い返さない
・最初からではなく、最終的に完璧を目指す

強迫性パーソナリティ障害とは?

日常の生活に支障をきたす程の完璧主義的傾向が強い場合、または成人期早期までに周囲がそのように懸念する場合には、強迫性パーソナリティ障害の可能性もあります。
強迫性パーソナリティ障害では、本来の目的や柔軟性、効率性が損なわれる程に秩序や完璧主義にとらわれてしまいます。
例えば規則や形式、手順にこだわりすぎて終業時間までに全く仕事が終わらないといった場合です。
薬物療法によって症状が軽減する場合もありますので、一度病院へ相談される事をおすすめします。

まとめ

疲労困憊するほどに全身全霊で完璧主義者になる必要はありません。
なるべく周囲に任せたり、いい塩梅での妥協を心掛けることで、物事がもう少しスムーズにいくかもしれません。
「なんとかなる」をモットーに、心の負担を少しでも軽くしていきましょう!

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