交際中は楽しく弾んだ会話やコミュニケーションが、結婚したとたんになくなる・すれ違うことに悩んでいる女性は少なくありません。
2年の楽しい交際期間を経て結婚したSさん(27歳)も結婚後、まるで別人のように話をしてくれなくなった夫に悩んでいます。

交際中、彼が遠方へ転勤することになり「どうしても君に付いてきて欲しい!」という彼のプロポーズを受けて急遽、籍だけ入れて彼と一緒に赴任先へ。
結婚式はGWに行う予定になっていますが、正直なところ、キャンセルしてしまいたい。
あわてて入籍してしまったことを、とても後悔しています。

生まれ育った地元から遠く離れ、地方都市の社宅に移り住んで半年ですが、毎日寂しくて泣いてばかりいます。
それというのも、夫との会話がほとんどないから。

朝、夫を起こすと、ものすごく不機嫌な顔で起きてきて『おはよう』とすら言わず、私が準備した朝食を食べ、身支度して「行ってくる」と一言残して、出勤してしまいます。
夜は、会社の付き合いで2日に1度は食事を済ませて帰ってきて、そのまま自分の部屋に直行。
家で夕飯を食べる日も、食事中はテレビを見ながらご飯を食べ、私が話しかけると「テレビの音が聞こえない」とうるさそうにします。その後はやはり自分の部屋へ。
自室では、ずっとパソコンでゲームしたりネットを見たりしているようで、話をしようと部屋に行くと「なに?」とめんどくさそうな態度なんです。
休日、赴任先周辺を観光しようと誘っても『疲れているから』と、ほぼ寝て過ごし、あとはネットかテレビ三昧……。

結婚式の相談をしようとしても「あ~、君が決めていいよ」「俺、今、新しい職場に入って余裕ないんだ。家にいる君に任せた」と言われてしまいます。
私も夫が大変なのはわかっているので、付き合っているときのように仕事の悩みなども聞いて共有したいと思うのですが、私が「今の仕事はどう?」と聞いても「言ってもわかんないよ」とぴしゃり。
結婚前は、すごく話題が豊富で仕事のことも趣味のこともたくさん話してくれたし、私の話も聞いてくれたのに。

赴任先にはまだ友達もいないし、住んでいる社宅の奥さんたちは年上で子供もいる方ばかりで、話しても緊張するばかりです。
仕事を再開すれば、この地域にもなじめるかも、と就活の話をしたら「2年後には、また異動だからバイトかパートにすれば? 前みたいに残業や出張されると食事とか困るし」と夫。

独身の頃は海外出張や残業もありのハードな職場で働いていた私を、いつも応援してくれていたのに、今は私を応援するどころか、自分の食事の心配?
食事や身の回りの世話をさせるために、結婚して転勤先に同伴させたのかな、とまで考えてしまいます。

結局、働くのも諦めて、家でひとり本を読んだり手芸をしたりして過ごしています。
気が付けば、夫に「おはよう」「いってらっしゃい」などと声をかける以外、誰とも言葉を交わさない日々がずっと続いているんです。

親や昔からの友人に話すと「ホームシックなんじゃない?」とか「ご主人は今、慣れない職場で大変なんだから、やさしくいたわってあげなよ」と言われてしまい、私の辛い気持ちはなかなか理解してもらえません。

ケンカ覚悟で夫に「ほとんど話せなくて寂しい」と訴えたこともありますが「じゃあ、話そう。なにを話したいの?」などとケンカ腰で言われて、結局「もういい」と何も言えず、状況は変わりません。
別に新婚だから、と毎日いちゃいちゃしていたいとは思っていませんが、結婚半年で式も挙げてないのに、すでに冷え切った熟年夫婦のような会話のなさに絶望感を味わっています。

夫が新しい赴任先でがんばっているのはわかるけど、でもやっぱり寂しいです。
最近は、夜あまり寝られません。
明るい性格だったはずなのに、どうしちゃったんだろう私。

帰宅すると、すぐ自室にこもりネットやゲームばかりで、妻とはほとんど口をきかない夫……。
Sさんだけでなく、同じような悩みを抱えている妻は少なくありません。
もともと口数が少ない人かといえばそうではなく、交際中は明るく、話も弾むタイプ。
『この人と結婚したらきっと楽しい人生が送れそう』と結婚したのに、豹変したのはなぜ? と裏切られた気持ちになりますよね。

でも実は、彼は「豹変」したのではなく、独身時代の実家と全く同じ態度で、新居でも過ごしているだけなのかもしれません。
今のあなたに対するご主人の態度は、自分の母親に対する彼の態度そのもの、と考えると、なんとなく理解できませんか。

あなたと楽しく盛り上がってデートして帰宅すると、ぶすっとしたままご飯を食べて母親の問いかけには「ああ」とか「うん」と答える程度。その後は自室にこもり、ネットやゲームなどのひとり時間を楽しむ……。
ひょっとしたら、あなた自身も、実家ではそういうタイプだったのはでないでしょうか?

もちろん、そんな態度では結婚生活はうまくいきません。
あなたは彼の「お母さん」ではありませんし、そもそも彼とあなたは全くの他人。
他人同士で家庭を築き、一緒に暮らしていくわけですから、交際時以上に実務的な面でも心情的な面でもコミュニケーションを密にとる必要があります。

「そんなこと、子供じゃないんだからわかるはず」とは思わないで。
あなたが結婚生活での行いを、無意識に自分の母親をなぞってしまうのと同じように、彼は自分の父親(家では口数少なく、休日はテレビばかりみているというような)の行動をなぞってしまっているのかもしれません。
男性にはよくあるパターンなのです。

一方、女性は「言わなくてもわかるはず」「そんなこと、言葉にしなくても察してほしい」と感じる傾向が強いことを自覚すべきでしょう。
コミュニケーションを取ろうとしても、無視する夫に対抗して、自分も夫を無視するような態度を取ってしまったり、すねる・泣くという態度から「不満に思っている」ことをわからせようとしたり。
でも「察する」のが苦手な夫は、機嫌が悪い妻を見て「なんか怒ってるな」とは感じても、具体的に何に対して不満があるのかがわからず、すれ違ってどんどん溝が深く・広がっていくケースも非常に多いです。

夫とのケンカ覚悟で「寂しい」と言えたSさんの勇気はずばらしい。
まわりくどい「態度」で察してもらおうとするのではなく、ストレートに言葉にして表現することで、新たな家庭でも実家気分で過ごしている(気遣いアンテナを張っていない状態の)彼にも、あなたの気持ちが正確に伝わります。

でも「何を話したいの?」と聞かれて「もういい」と自分から会話を遮断してしまったのは残念です。
ここでもう一歩踏み込んで「新しい職場で大変な気持ちを私も共有して応援したい」「友達も実家も遠くて、ひとりで過ごす毎日だから、あなたと会話する時間がとても大切」「ふたりの結婚式だから、一緒に相談しながら楽しんでプランを練りたい」などと、彼に話したい内容がわかるように具体的に説明することが大切。

ここで「そんなこと、いちいち説明しなくても」と思ってしまったら、状況は変わりません。
「察してほしい」は女性の特徴ですが、現在の彼もまた「(仕事が忙しくて疲れているのは・妻を愛し、大切に思っているのは)言わなくてもわかってほしい」と思っていて、互いに相手に甘えあっている状態なのです、
相手に甘えられるのは、その人を信頼して心を許しているからこそではありますが、甘えが過ぎると相手に疎まれたり、気持ちがすれ違ってしまうのです。

まずは「しっかり自分の気持ちを言わなくてごめんね。結婚したからわかってくれるんじゃないかと思ってた」と、自分の甘えを詫びて、そのうえで「でも朝、すごく不機嫌なのは悲しい。あなたには気持ちよく出勤してほしいし、私も気持ちよく送り出したいから、疲れていてもせめて『おはよう』は笑顔で言い合うようにしようよ」などと提案してみてはどうでしょうか。

お出かけしたいときは「どこかへ連れて行って(私を楽しませて)」と頼むのではなく、自分なりにプランを組み立て「ここに行って○○しようよ(ふたりで楽しもうよ)」と提案。
恋人時代の楽しいデートを再現すれば、彼もふと我に返り、以前の楽しかった時間や結婚したいと決意した時の気持ちを思い出してくれるのでは。

ただし、実家で過ごしたような時間が、彼をリフレッシュさせることも忘れてはいけません。
必要以上に誰かに気を使ったり、緊張しなくても済む場所があったからこそ、デートでは気を使いあなたを楽しませようとする余裕ができたし、バリバリ働く活力も充電できたはずです。
家庭で常にあなたに気を使い、疲れていても楽しい話題を提供しようとがんばりすぎたら、彼はどこでリラックスすればいいのでしょうか。
ひとりになる時間や、ちょっと不機嫌な顔で過ごす「素になれる時間」も確保してあげる気配りが円満の秘訣です。

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