若手社員との信頼関係構築

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「若手社員の考えていることがわからない」

管理職からそのような悩みを聞くことはありませんか?

今回は、この普遍的な課題に対する具体的なアプローチ方法についてお話しします。

なぜ若手は本音を話さないのか

管理職の一部や年齢の離れた社員は、若手社員とコミュニケーションを取ろうと努力しているものの、形式的な返答しか得られないというフラストレーションを抱えていることがあります。

この問題の本質は、実は「信頼関係の欠如」にあります。

人は本質的に、信頼関係のない相手に対して、自身の本音や悩みを打ち明けることはありません。
特に、上司部下という利害関係がある場合には、なおさらです。

信頼関係構築のための具体的アプローチ

1つの実践例として私自身の経験をご紹介します。

私の部下として配属された営業部で成績優秀だった若手社員。
彼女がある日珍しく悩みを抱えている様子だったため、話を聴こうとしたものの直接的な質問では本音を引き出せませんでした。
そこで、上司である私が自身の過去の悩みや経験を率先して共有することで、徐々に彼女も本音を話してくれるようになりました。

これは「返報性の法則」と呼ばれる心理現象に基づいています。
相手から何かを受け取った時、人は自然とお返ししたくなる心理が働くのです。

人事部門として取り組むべきポイント

1.管理職研修での具体的な指導
  • 自己開示の重要性と方法について
  • 信頼関係構築のためのコミュニケーション技術
  • 返報性の法則の活用方法
2.日常的な振り返りの促進
  • 部下とのコミュニケーション状況の定期的なチェック
  • 管理職自身の行動の見直し

成功のカギは自己認識から

最後に強調したいのは、部下とのコミュニケーションがうまくいかない場合、まず管理職自身の行動を振り返ることが重要だという点です。

「相手が話してくれない」と感じた時は、「自分は相手に十分な自己開示をしているか」を問いかけることから始めましょう。

まとめ

若手社員との信頼関係構築は、一朝一夕には実現できません。
しかし、適切なアプローチと継続的な努力により、確実に改善することができます。
人事部門として、管理職の皆様にこれらの知見を共有し、実践をサポートしていくことが重要です。

当社では、これらの内容を含む「指導力向上研修」を提供しております。
管理職の育成にお悩みの企業様、ぜひお気軽にご相談ください。

本記事が、皆様の組織における世代間コミュニケーションの改善の一助となれば幸いです。